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あしあと

    平成24年8月15日号

    • [公開日:2012年10月3日]
    • [更新日:2021年9月1日]
    • ID:101

    長浜市指定文化財「木造十一面観音坐像(岡本神社)」

    • 指定日:昭和55年3月15日指定
    • 所在地:長浜市小谷丁野町
    木造十一面観音坐像

    戦国大名浅井氏の初代、亮政(すけまさ)の出自の地と伝える、小谷丁野町(おだにようのちょう)の岡本神社観音堂に伝来する十一面観音坐像。平安時代後期、12世紀の作です。

    「須(すべから)く白栴檀(びゃくせんだん)を用いて観世音像を作るべし。身長一尺三寸、十一頭を作れ(以下略)」

    これは、十一面観音像の造り方を示した『十一面観音神呪(しんじゅ)経』(漢訳:阿地瞿多=あじくた)の一説です。

    古来、仏像は、作者が勝手に創作するのではなく、「儀軌(ぎき)」や「経典」に説かれる規則(約束事)に基づいて造像されてきました。十一面観音の形姿を説く儀軌は数種伝わり、一般的には十一面観音の腕は2本(まれに4本)で表されますが、岡本神社の像は6本の腕を持ったとても珍しい像です。また、平安時代に造られた十一面観音像は、そのほとんどが立像で表されますが、座った姿を示す本像は貴重な遺例といえます(他に平安期の十一面観音坐像が伝わるのは、県内では甲賀市の櫟野寺(らくやじ)本尊がほぼ唯一)。現在はその存在が確認されていませんが、本像は、密教系の特殊な図像をもとに、造像されたものではないかと考えられています。

    (『広報ながはま』平成24年8月15日号より)