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あしあと

    平成24年10月15日号

    • [公開日:2012年12月26日]
    • [更新日:2021年9月1日]
    • ID:109

    長浜市指定文化財「木造聖観音立像(南郷町)」

    • 指定日:平成8年3月28日指定
    • 所在地:長浜市南郷町
    南郷町聖観音

    昭和63年(1988)、東京・横浜・福岡など各地で、はじめて湖北地方の仏像をテーマにした写真展が開催されました。横須賀在住の写真家・駒澤琛道(たんどう=当時は駒澤晃)氏による写真展「佛姿写伝 近江 湖北妙音」です。氏ならではの、モノクロ写真で表現した湖北の仏たちの魅力は、多くの皆さんを魅了し、湖北への憧憬の念を抱かせたものです。

    そのポスターや写真集の表紙を飾ったのは、国宝・重要文化財などの著名な像ではなく、当時まったく知られていなかった未指定のホトケでした。あの頃、「どこのお寺の像ですか?」といった問い合わせを数多く受けたことを、昨日のことのように思い出します。その像が、今回紹介する、南郷町(なんごうちょう=旧浅井町南郷)の聖観音立像(現在は市指定文化財)です。

    ひと目で中央仏師の作とわかる、都ぶりで気品のある秀麗なお姿ですね。伏し目がちで丸みのある穏やかな面相、浅く繊細な衣文、おとなしい撫で肩、細身でバランスの良い体形など、平安時代末期の様式をとてもよく示しています。同写真展は、湖北の仏像の魅力を広く伝えたばかりでなく、隠れた名作がまだまだ湖北には存在するという、層の厚さを知らしめたことも、大きな意義の一つでした。

    (『広報ながはま』平成24年10月15日号より)