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あしあと

    平成25年4月15日号

    • [公開日:2013年7月31日]
    • [更新日:2021年9月1日]
    • ID:129

    国指定重要文化財「木造十一面観音立像(善隆寺)」

    • 指定日:大正15年4月19日指定
    • 所在地:長浜市西浅井町山門
    善隆寺十一面

    3尺ほどの像高ながら、等身像に匹敵するほどの凝縮された存在感。善隆寺和蔵堂(わくらどう)に伝わる十一面観音立像もそんな御像です。

    サクラ材と思われる広葉樹でできた一木造で、内刳(うちぐり・注)をしないため見た目以上に重量があります。しかし、その端正な顔立ち、均整のとれたプロポーション、整然と等間隔・同心円に配置された衣文線(えもんせん)により、身体の奥行感はあるのに軽やかさすら感じさせます。平安時代中期(11世紀前半)の作と考えられます。

    本面よりもややふっくらした頂上仏面(ちょうじょうぶつめん)は頭体幹部と共木(ともぎ)で、本面と同様に鬢髪(びんぱつ=もみあげ)を耳上に渡します。通常なら頂上仏面は螺髪(らほつ)をもつ如来形(にょらいぎょう)ですが、本像は髻(もとどり)を結って宝冠を戴く菩薩形(ぼさつぎょう)です。これは向源寺十一面観音立像(国宝)にも通ずるものです。

    保存状態もたいへんよく、右手は手先まで当初のまま。たおやかな指先やぷっくりとした親指の付け根など、なかなかお目にかかれない平安時代当時の御手をご覧ください。

    (注)仏像の内部をくり抜いて木芯(もくしん)を取り除くことによって、干割れ(ひわれ)防止と軽量化をはかる技法のこと。

    (『広報ながはま』平成25年4月15日号より)