ページの先頭です

共通メニューなどをスキップして本文へ

検索

あしあと

    平成25年9月15日号

    • [公開日:2014年8月12日]
    • [更新日:2021年9月1日]
    • ID:139

    長浜市指定文化財「木造十一面千手観音立像(大円寺)」

    • 指定日:昭和54年2月21日
    • 所在地:長浜市高月町高月
    大円寺十一面千手立像

    千手観音とは、千本の手と千の眼を有する観音菩薩で、その慈悲の大きさは無限といい、「大悲観音」とも称されます。実際に千本の腕を持つ像もありますが、1本の腕が25の働きをすると考えられ、多くは本像のように、左右に各20本の脇手を配して正面の合掌手2本を加えた、四十二手の姿であらわされるのが一般的です。

    本像は、ほぼ等身(像高154cm)の像で、表面は素木(しらき)のままとしているところなど、平安期などの古様の像をモデルにして造像されたと思われます。しかし、2段に大きく折り返された腰裳(こしも)は膝頭付近にまで垂れ、全体に複雑な衣文(えもん)を形成していることから、その制作は、室町時代の頃と推測されます。

    戦国時代、湖北地方は交通の要所であるために主戦場となり、度重なる兵火のため大きく荒廃しました。賤ケ岳の合戦の際には、大円寺観音堂もことごとく焼失したといいます。しかし、不思議なことにこの観音像は、自ら火難をのがれて、半町余歩離れた石の上に立ち、美しく光り輝いていたと伝わり、今も、火災から人々を守る「火除けの観音さま」として信仰を集め、地域住民一体となって護持しています。

    (『広報ながはま』平成25年9月15日号より)