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あしあと

    平成25年12月15日号

    • [公開日:2014年8月12日]
    • [更新日:2021年9月1日]
    • ID:145

    滋賀県指定文化財「木造馬頭観音立像(徳円寺)」

    • 指定日:平成17年4月20日
    • 所在地:長浜市西浅井町庄
    徳円寺馬頭立像

    頭上に大きな身体の馬頭を戴き、観音像らしからぬ怒りに満ちた表情をしています。3つの顔はそれぞれ炎髪(えんぱつ=逆立つ髪の毛)と3つの目をもち、本面では大きく口を開けて歯牙と舌を見せ、脇面では口を結んで上の歯で下唇を噛んでいます。いわゆる三面三目八臂(3つの顔と3つの目、8本の腕)の像で、合掌する手は馬頭観音独特の根本馬口印(こんぽんばこういん)を結んでいます。カヤ材を用いた一木造で、内刳(うちぐり)は施さず、像の表面を素地(きじ)仕上げとしています。

    一番の特徴は、両足のつま先を上げ、踵だけで立って足の裏を見せるというユニークな姿勢にあります。仏像制作の約束事を「儀軌(ぎき)」、儀軌に基づいて像容を図示したものを「図像(ずぞう)」といいますが、平安時代の『別尊雑記(べっそんざっき)』という図像集の中には両足裏を見せて座る馬頭観音像があります。この像が立ち上がると本像のような姿になるのかもしれません。鎌倉時代後期(13世紀後半)頃の作と考えられ、全国的にも数少ない馬頭観音像の遺例として貴重です。

    (『広報ながはま』平成25年12月15日号より)