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あしあと

    『層』205号

    • [公開日:2011年7月6日]
    • [更新日:2021年9月1日]
    • ID:354

    渡岸寺遺跡第15次調査(長浜市高月町渡岸寺)

    渡岸寺遺跡第15次調査の様子1

    渡岸寺(どうがんじ)遺跡は、長浜市高月町渡岸寺にある今から約1500年前の古墳時代後期から約450年前の中世までの遺跡として知られています。これまでに行われた調査では、古代の住居跡や倉庫跡、溝などがたくさん見つかっています。

    今回の調査は平成23年4月から5月に約230平方メートルを発掘調査しました。調査では、掘立柱建物(ほったてばしらたてもの)、溝、穴、柱穴などが見つかりました。(写真上)

    掘立柱建物は地面に穴を掘って柱を埋めてつくる建物です。今回見つかった建物では、柱をすえるための穴の大きさが80センチメートルもあり、普通の建物ではなく倉庫であるかもしれません。(写真中)

    渡岸寺遺跡第15次調査の様子2

    土器もいくつか出土しています。写真3の土器は「はそう」という土器で、高さが15センチメートルくらいです。上下がひっくり返って見つかりました。口も割れていたので、溝が埋まる途中で捨てられたものでしょう。「はそう」は今の急須(きゅうす)のようなものです。穴に竹の細い筒を差し込んで使われていたようです。(写真下)

    今回調べた地点は、7世紀から8世紀を中心としたもので、たくさんの建物が100年以上もの間に、何回も建てられていました。まわりで発掘調査した時にも建物群が見つかっていますので、このあたりには古代の集落(ムラ)が広がっていたことがわかりました。(澤村)

    渡岸寺遺跡第15次調査の様子3

    (平成23年7月1日発行)

    編集・発行

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