企画展
「家臣たちの戦国時代
 —浅井家家臣団の城館とその時代—」
      
会期: 令和7年1028日(火) から1130日(日)まで  
           
 
 京極氏家臣で国人領主の浅井氏三代(亮政、久政、長政)の活躍の裏には、それを支える多くの家臣たちの力がありました。家臣たちの活躍の場は、合戦のみならず、在地の人びとや土地や水利権の掌握、年貢の収納にあたるなど多岐にわたっています。
 この展覧会では、戦国から近世にかけての浅井郡の歴史を特徴付ける代表的な浅井家の家臣をとりあげ、家臣の視点からその歴史を紹介していきます。

 浅井氏家臣団のうち、浅井郡で活躍した安養寺氏・上坂氏・三田村氏・村山氏・渡辺氏にかかわる資料を紹介します。なかでも「浅井長政書状 渡辺甚介宛」(個人蔵)は、博物館などにおいては初公開となります。ほかにも浅井歴史民俗資料館での公開が初となる「三田村左衛門像」など見どころ満載です。
   

 
   
【主な展示資料】      
 
  
   
 三田村左衛門像
博物館等において17年ぶりの公開

三田村左衛門像 1幅
紙本著色 98.2cm×46.0cm 江戸時代後期 個人蔵


 浅井郡三田村(長浜市三田町)に本拠をおく三田村氏当主・左衛門の画像と伝えられる。鍬形の前立がある兜を背景に、長烏帽子に大紋直垂を着し、扇を膝に当てて立て、
上畳に坐した姿で描かれている。三田村氏は浅井長政の重臣で、姉川合戦に際しては横山城を守備した。
        
 

  
  浅井賢政書状 薬神社神主宛
 
浅井賢政書状 薬神社神主宛
紙本墨書 20.4㎝×57.7㎝ 永禄4年(1561)3月9日 大安養神社蔵

 浅井長政が、大安養神社(長浜市安養寺町)の前身・薬神社に宛てた書状。神社での乱暴狼藉を禁止している。長政は、はじめ、六角氏との同盟の中で六角義賢の一字を取り「賢政」を名乗ったが、六角氏と離れ、永禄4年(1561)頃に信長と同盟を結び「長政」を名乗るようになった。ちなみに、賢政時代の文書は、10数通知られている。
 
 

  
 
 浅井長政書状 渡辺甚介宛
 
 初公開

浅井長政書状 渡辺甚介宛 1通
紙本墨書 26.9㎝×42.8㎝ 永禄7年(1564) 個人蔵


 浅井長政が、浅井郡速水の地侍・渡辺甚介統(すぶる)へ対して、渡辺氏所領の五分の一の替地(易地)として、高島郡の善積河上荘(高島市今津町内にあった荘園)内の地と酒波(さなみ)寺領の一部を与えた文書である。善積河上荘では六石を与えられ、毎年代官から受け取ることを指示する。一方、酒波寺領については、全体の五分一を、代官を通さず直接収納すべきことを指示している。
 永禄七年(一五六四)前後は、浅井氏の全盛期で、その勢力が湖西の高島郡まで及んだことを示している。
 


 
  ◆ 関連事業◆
 (1)展示説明会
  日時: 令和7年119日(日) 午後1時30分から  
  会場: 浅井歴史民俗資料館 1階展示室  
  ※展示説明会には入館料が必要です。(あざい歴史の会会員は入館無料)  
   (2)歴史講座③「上坂氏の系譜と動向」
  日時: 令和7年1115日(土) 午後1時30分から
  会場: 浅井図書館2階視聴覚室
  講師: 北村圭弘氏
(滋賀県文化スポーツ部文化財保護課)
  参加費: 500円
  定員: 50名
    ※参加には申込が必要です。
 
 
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