重要文化財 長浜祭曳山翁山飾毛綴 一枚 十六世紀 翁山組
 飾毛綴は今日普通ゴブラン織といわれている。これはフランスの織物工芸家ジャン・ゴブラン工房によって織出されたタペストリーの系統に属するものの一般的な名称である。
 彼は1440年頃パリでこの織物業を始めたといわれ本格的に織出されるようになったのはルイ14世の頃王室でこのタペストリーの工房を設けるようになってからで、家屋の壁掛けを目的として大型のものが制作された。題材は主としてギリシャ神話・ローマ史などの古典的なものであった。フランス革命後王室の庇護はなくなったがフランスの伝統工芸として今日もいくらかは受け継がれている。日本へは銭屋五兵衛等の手で早く輸入されたがいずれもベルギーのブリュッセル製でゴブラン工房の創立されるまでのものである。この図はトルコとペルシャが戦ったときの講和の有様を現したものであるとされるが、この王がどちらの国王であるかは明らかでない。
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