市指定 木造薬師如来坐像 1躯 平安時代 舎那院長浜八幡宮境内社天満宮の社殿は、明治維新まで薬師堂と称し、この薬師如来が本尊であった。もと、播州書写円教寺にあって、性空上人の作といい、羽柴秀吉が中国征伐の頃、長浜に送ってきたものであるという。そのためか、当仏像は中国地方系のもので、京都・奈良・滋賀の三府県では見られない作風がある。目は彫眼で小さくて細く、口も小さい。腹のあたりの衣紋のかかり方も他の仏像とは変わっている。まず藤原初期のものであろう。寄木造、背ぐりがある。像底布張として黒漆塗に、元享三年と正徳四年の朱漆書の修理銘がある。 台座と光背は、正徳修補の時の新造であろう。像高83.5センチ。 |
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