国宝 金銀鍍透彫華籠 十六枚 鎌倉時代 神照寺
 華籠は散華の儀式に使用されたもので、三本の瓔珞がついている。当寺に現存するものは十六枚で、それは二種にわかれ、片方の種類のものは製作年代が僅かに下っている。いずれも宝相華唐草文を透彫にしており、その意匠は極めて優麗で、高雅な味を遺憾なく発揮している。この華籠はいわゆるすき彫りの技法で、やや肉を持たせた薄肉彫りによっていっそう文様に効果をみせ、さらに色絵鍍金を施し清楚優美で典雅な気韻を好んだ当代の好尚をよく反映している。我が国金工史上の代表作品である。
閉じる
Copyright(c)2005 NAGAHAMA CITY All Right Reserved. 当サイトの各ページの記事・写真の改ざん及び無断転写を禁じます