県指定 木造不動明王立像(みかえり不動) 一躯 鎌倉時代 神照寺
 不動明王の立像といえば、直立不動の姿勢で恐ろしい御面相のものが普通であるのに、この像はまた、剣を肩に担いで、右足を前に出し、まさに走り出そうとする姿勢である。顔もはつらつとした童顔そのままで、不動明王に通例の恐ろしさというものが少しも感じられない。
 目は玉眼入、鐶釧は金銅造、衣紋に截金模様が残っている。鎌倉末期。
 当寺では見返り(みかえり)不動といい、浅井長政の持仏であったと伝えられている。
 像高47.4センチの小像ではあるが、この姿態の不動明王の木彫としては珍しいもので、絵画では東京に「走り不動」といって重文指定のものがある。
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