長浜市の自然の様子
姉川のようす 下流
下流をさぐろう
難波町付近には、難波橋がかかっています。この橋の上流で、高時川と合流します。このあたりでは、大雨の時に水量も多くなり、災害を起こさないために様々な工事が続けられてきました。 高時川の田川との交わる地点では、田川カルバートが作られています。このカルバートは、昔から姉川や高時川の水が田川に逆流して、虎姫町の4つの村が大洪水になることが何度もありました。 そのため、地域の人々が国や県に働きかけて、田川が高時川の下をくぐるトンネルを作りました。それが、田川カルバートです。
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姉川と高時川の昔話を紹介します
遠い、昔のはなしです。伊吹の山では、毎日毎日雨が降り続きました。ひと月たっても、ふた月たっても雨はやみそうにもありません。
とうとう、半年あまりも雨は降り続きました。伊吹山のおなかは、雨でいっぱいになってしまったのです。それでも雨はまだやみません。伊吹山のおなかは、いまにもはちきれそうになりました。
もうこれ以上、おなかに水をためることができません。もしも、伊吹山のおなかがはちきれたらどうなることでしょう。
雨水は、どうっと里のほうへ滝のように流れ出して、湖北の里は田んぼはもちろん、森や村もみるみるうちに大水に流されて、そこに住んでいる人も生きものも、一人残らずおぼれ死んでしまうことでしょう。
そのころ、伊吹の山に二人の美しい姫が住んでいました。娘たちは、なんとかして川をつくって、この雨水を通して、人びとを救いたいと思い立ちました。
娘たちは、伊吹の山の中ほどにやって来ました。
中腹は山のおなかで、大きな池でした。池の水はもうあふれるばかりになっていました。二人の姫は池のそばに立って、手を合わせて神にいのりました。
そして、たちまち身をひるがえし、池に飛びこみました。
と、見る間に黒い雲が池にたちこめ、娘たちの姿は竜となって、池のせきをきって、大きな音とともに、伊吹の山を下っていきました。竜が下っていったあとは、二筋の大きな川となって遠くびわ湖にまで達したのです。
里の人びとは、姉さん竜の通った川を姉川、妹の竜の通った川を妹川と呼んで、今も美しい二人の姫のつくってくれたこの川を愛し親しんでいるのです。二つの川は、いつ見ても美しい流れでびわ湖に達しています。
(「湖北 ながはま」長浜青年会議所:刊 より)
河口部には、琵琶湖から多くの鮎が姉川を上っていきます。そのこあゆをとるアユ漁のしかけが作られていて、たくさんの収穫があり、養殖にも活用されています。