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中世

後鳥羽上皇

鎌倉時代の有名な「承久の乱」といえば、後鳥羽上皇。その上皇にまつわる伝説とは何なのか。

近江国坂田郡に広がる院(上皇)潜幸せんこう伝説をめぐって

長浜市の南部一帯から近江町にかけては、建久10年(1199)と承久2年(1220)の2度にわたって、後鳥羽上皇がひそかに訪れたという伝承が根強く残っている。
この伝承を背景にして、名越(長浜市名越町)に、明治13年(1880)上皇の像を祭る後鳥羽神社が新たに建てられた。

※潜幸とは…密かにやってくること

後鳥羽上皇潜幸伝説

後鳥羽上皇の2度の潜幸は、名越町にある名超寺にいた旧知の僧禅行を訪ねたものであったと伝えられている。この間、近くの寺社に参詣したり、下坂鍛冶に作刀を命じたとも言われる。
また、上皇の侍女豊菊の出生地として、長浜市新庄馬場や浅井町今庄の名の見える書物もある。
さらに、鳥羽上荘と近江町の箕浦荘の2つの荘園からおさめられた年貢で、後鳥羽院の御影堂を維持していたと言われている。

上皇が訪れたとされる寺院

  • 名超寺(名越町)

  • 法徳寺(鳥羽上町)

  • 春日神社(布施町)

  • 妙立寺(加田町)

  • 上皇お手植の桜

  • 熊岡神社(常喜町)

  • 上皇お手植の杉

  • 忍海おしのみ神社(寺田町)

  • 極楽寺(山東町堂谷)

極楽寺の僧に眼病を直すための祈祷を命じたと言われている。