病院再編の取組
- [公開日:2024年5月10日]
- [更新日:2024年11月29日]
- ID:13267
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<更新履歴>
○令和6年11月29日
「滋賀県(長浜保健所)の取組」に「地域医療構想における推進区域及びモデル推進区域の設定等」について記載しました。
○令和6年9月27日
「本市の取組」に「湖北圏域病院運営検討協議会、各部会」を追加しました。
○令和6年5月10日
「本市の取組」に「湖北圏域病院運営検討会議、各部会」を追加しました。

まずは説明動画をご覧ください

湖北圏域の医療の現状
本市が位置します「湖北保健医療圏(以下「湖北圏域」)」には、長浜市立2病院(市立長浜病院、長浜市立湖北病院)と長浜赤十字病院、セフィロト病院の4つの病院があります。
ほとんどの病気は湖北圏域で治療が完結し、市内なら車で30分以内に病院へ行くことができる、県内でも充実した医療体制となっています。
1)高度な医療を支える2病院 :市立長浜病院、長浜赤十字病院
2)北部の医療を支える病院 :長浜市立湖北病院
3)精神医療に特化した病院 :セフィロト病院

湖北圏域の医療を取り巻く環境の変化

(1)減り続ける人口と進む高齢化
湖北圏域の人口は既に減少局面に入っており、本市でも毎年約1,000人の人口減少が続いています。その一方で、総人口に対する高齢者の割合はさらに増えていきます。

(2)医療需要の変化により、必要な医療が変わります
人口構造の変化により、今後、急性期医療の需要は減りますが、高度医療の重要性はさらに高くなります。また、高齢化に伴いリハビリを必要とする疾患(骨折や脳梗塞、誤嚥性肺炎など)は増え、慢性期医療と介護事業の需要も増加します。
※高度急性期、急性期の医療…急を要する大きな病気やケガに対応する高度な医療を提供
※慢性期、回復期の医療…高血圧や脳梗塞後の麻痺など、回復に時間を要する病気等に対応する医療を提供

(3)国が抱える課題への対応

社会保障費の増大
年々医療費は増える一方で、特に医療の高度化に伴うコストが増加しています。
国は社会保障費の増加を抑えるために、都道府県を通じて医療圏域ごとに「地域医療構想」を作り、変化する医療需要に応じた病床数の適正化を進めています。

医師の勤務環境の改善
現在の医療は、医師の長時間労働によって維持されています。
医師の労働時間の短縮には、医師配置の見直しや業務の効率化などが必要であり、国は「働き方改革」によって医師の勤務環境の改善を進めています。
※医師の「働き方改革」により、2024年4月以降、診療に従事する勤務医には、時間外・休日労働時間の上限規制(年間960時間)が適用されます。

医療を取り巻く環境変化への対応

滋賀県(長浜保健所)の取組

1 病院機能の再編(機能別病床数の適正化)
湖北圏域では、滋賀県(長浜保健所)が中心となって「湖北圏域地域医療構想」を策定し、その実現に向けて「湖北圏域地域医療構想調整会議」を開催しながら病院機能の再編(ABCDの機能分化・病床数の適正化)に取り組んでいます。
具体的には、令和元年8月に湖北圏域地域医療構想調整会議で市立長浜病院、長浜赤十字病院、長浜市立湖北病院、セフィロト病院の4病院長等により合意された「病院機能の再編案(ABCD)」の実現を目指しています。
なお、本区域は厚生労働省から令和2年1月「地域医療構想の実現に向けた重点支援区域」に選定、令和6年7月「地域医療構想における推進区域及びモデル推進区域」に設定されています。
<滋賀県ホームページ>
1)滋賀県保健医療計画(地域医療構想を含む)別ウィンドウで開く
2)湖北圏域地域医療構想調整会議別ウィンドウで開く
<厚生労働省ホームページ>
1)地域医療構想の実現に向けた重点支援区域の1回目の選定について別ウィンドウで開く
2)地域医療構想における推進区域及びモデル推進区域の設定等について別ウィンドウで開く
病院機能の再編案(令和元年8月合意)

2 医師の働き方改革への対応(診療科の再編)
「医師の働き方改革」により医師一人が働ける時間が短くなるため、それをカバーするには「診療科の再編」が必要になります。そのため、湖北圏域では、滋賀県(長浜保健所)が中心となって市立長浜病院と長浜赤十字病院で重複する診療科の再編(集約)に取り組んでいます。
<滋賀県ホームページ>
1)医師の働き方改革について別ウィンドウで開く
<厚生労働省ホームページ>
1)医師の働き方改革別ウィンドウで開く

大学(附属病院)から要望書等を受領

要望書を受け取りました(令和4年6月22日)
令和4年6月22日に、京都大学と滋賀医科大学、両大学附属病院(京都大学医学部長、京都大学医学部附属病院長、滋賀医科大学学長、滋賀医科大学附属病院長の連名)から、市長あてに要望書が提出されました。その内容は次のとおりです。
- 厚生労働省から認定された重点支援区域(湖北圏域)地域医療構想を基本的な考え方とする病院再編計画を早急に進めていただくことを強く要望いたします。【病院機能の再編(ABCD)】
- 働き方改革の観点から、病院再編計画が進まない場合には、原則としていずれの診療科においても、市立長浜病院と長浜赤十字病院の双方に重複して医師配置の協力は困難であることをお伝えいたします。【診療科の再編】

病院再編方針へのご意見を受け取りました(令和5年9月15日)
令和5年9月4日の病院再編方針の市長表明を受け、令和5年9月15日に京都大学と滋賀医科大学、両大学附属病院から、市長あての文書(令和5年9月12日付け)を受け取りました。その内容は次のとおりです。
- 市長が発表された方針には、「市立長浜病院、長浜市立湖北病院、長浜赤十字病院の3病院の経営を一体化すること」及び「高度急性期病院の所在地を大戌亥町にすること」の2点が明確に示されており、具体的な病院再編計画を進めるための大きな駆動力になるものとして、市長の方針を尊重します。
- 今後は関係者間の議論をさらに推進いただき、できるだけ早期に具体的な病院再編計画を策定・実行いただくことを期待し、両大学といたしましても引き続き、湖北地方の地域医療を支援してまいります。

本市の取組

病院経営の一体化に向けて
本市には、市が設置者である市立2病院(市立長浜病院、長浜市立湖北病院)と、日本赤十字社が運営する長浜赤十字病院があります。
人口減少、少子高齢化による医療需要の変化や医師の働き方改革に対応して、病院機能の再編や診療科の重複解消、医師の適正配置を実現するためには、これら3病院の「経営の一体化」が必要となります。
これにより、医療需要の変化や診療科の集約により激変する病院間の収支の安定化とともに、研修や人事等の一体化を図り、大学(附属病院)からの要望に応えつつ、時代に即した医療ニーズに対応できる医療提供体制の構築を目指します。
【補足】
1)診療科の集約などで、病院の収益構造が大きく変化します。
(各診療科の収益が集約した片方の病院に集まるため、もう片方の病院経営には大きな打撃となります。)
2)そのため、病院の利益と損失を各病院単体ではなく、3つの病院全体(市立2病院、長浜赤十字病院)として収支均衡が図れる体制に整える必要があります。
長浜市長の表明(令和5年9月4日長浜市議会令和5年9月定例月議会)

湖北圏域病院運営検討協議会、各部会
多様化する医療需要に対応し、将来にわたり質の高い医療が継続して提供できるよう、湖北圏域病院運営検討会議で検討された「湖北圏域の医療機能の将来のあるべき姿」の実現に向けた検討をさらに進めるため、湖北圏域病院運営検討協議会等を行っています。
湖北圏域病院運営検討協議会の体制

湖北圏域病院運営検討会議、各部会
多様化する医療需要に対応し、将来にわたり質の高い医療が継続して提供できるよう、湖北保健医療圏域内の病院における医療提供体制の再構築を図るため、湖北圏域病院運営検討会議等を行いました。
(令和6年1月18日から令和6年6月20日まで、病院運営検討会議2回、診療科検討部会5回、経営面にかかる検討部会3回を開催)
湖北圏域病院運営検討会議の体制

長浜の将来の地域医療を考える講演会

長浜の将来の医療を市民とともに考えるタウンミーティング
市長や市病院事業管理者等が、市民の皆さんの将来の医療に対する不安や疑問にお応えするとともに、地域医療に対する率直な思いをお聞きする場として、タウンミーティングを開催しました。
(令和5年7月13日から令和5年8月9日まで市内10会場で開催)

病院再編にかかる長浜市立2病院経営形態検討委員会
病院経営の一体化に向けて、この地域にふさわしい長浜市立2病院(市立長浜病院、長浜市立湖北病院)の経営形態を検討するため「病院再編にかかる長浜市立2病院経営形態検討委員会」を設置し検討を進めてきました。
(令和4年11月22日から令和5年7月13日まで、本委員会5回、専門小委員会3回、拡大専門小委員会1回を開催)

行政出前講座「長浜市の病院再編について」
長浜市の病院再編について、行政出前講座を受け付けています。
病院再編の必要性、これまでの取組等をご説明します。
お問い合わせ
長浜市 健康福祉部 地域医療課(長浜市病院事業 病院事業管理部 病院再編局)
電話: 0749-68-2402