長浜市の自然の様子
水辺の生き物
川の中には、ヤマメ・ウグイなどの魚類、カゲロウ・トンボ・トビケラなどの水生昆虫類、サワガニの仲間、カワニナなどの貝類、ヒルやミミズの仲間などさまざまな生きものが住んでいます。
これらをまとめて水生生物と呼んでいます。水生生物の中でも、とくに、カゲロウやサワガニなど、川底に住んでいる生きものは、水のきれいさのていど(水質)を反映しています。
したがって、どのような生きものが住んでいるか調べることによって、その地点の水質を知ることができます。
長浜市では、各小学校の児童で編成した長浜市水生生物少年少女調査隊が組織されていて、川で遊び楽しみながら川の中にすむ生き物を調べることによって、川の実態を知り、身近な環境を見る目と関心を高め、環境づくり活動のリーダーを育成に力を入れています。今年は、この調査隊を中心に11の小学校で全国水生生物調査が実施されました。今年の調査から、身近な川の環境についてどのようなことがわかるか、各小学校の調査の結果を紹介します。
調査の方法について
川のよごれぐあいによって、その川にすむ生き物の種類がちがいます。きれいな川にはきれいな水を好 む生き物が、よごれている水にはよごれに強い生き物がすんでいます。
隊員たちは、学校区内の川に入って、そこにすんでいる生き物の種類や数を調べて、その川のよごれぐあいを判定しました。
いろいろな川にすむ生き物を調べることによって、水のよごれの程度とそこにすむ生き物の種類の関係が研究され、その生き物がすんでいるかどうかによって、水のよごれのていどを判定できることがわかってきました。
全国水生生物調査では、下の表のとおり、水質を4つに区分し、水質階級I~IVに分け、各水質階級ごとに30種類の指標生物が決められています。水質は、調査した川に多く見られた指標生物の種類によって、水質階級を判定します。
階級 | 水質 | 指標生物 |
---|---|---|
水質階級Ⅰ | きれいな水 | アミカ、ウズムシ、カワゲラ、サワガニ、ナガレトビケラ、ヒラ、タカゲロウ、ブユ、ヘビトンボ、ヤマトビケラ |
水質階級Ⅱ | 少しよごれた水 | イシマキガイ、オオシマトビケラ、カワニナ、ゲンジボタル、スジエビ、コオニヤンマ、コガタシマトビケラ、ヒラタドロムシ、ヤマトシジミイソコ |
水質階級Ⅲ | よごれた水 | ツブムシ、タイコウチ、タニシ、ニホンドロソコエビ、ヒル、ミズカマキリ、ミズムシ |
水質階級Ⅳ | 大変よごれた水 | アメリカザリガニ、エラミミズ、サカマキガイ、セスジユスリカ、チョウバエ |