一言主3 話をする際の一つのコツ
- [公開日:2022年6月1日]
- [更新日:2022年12月20日]
- ID:11594
※広報ながはまに毎月掲載している市長コラム「一言主」です。
話をする際の一つのコツ
市長に就任してから多くの人と会います。その人たちの話を聞き、考えさせられることが多い一方、時に趣旨がはっきりしないと感じることがあります。その場合、話の流れとして、結論がはっきりしないまま、話が続いていくことがよくあります。
私が市長になる前に従事していた裁判の仕事では、判決書が常に「主文」「理由」の順で記載されます。つまり、結論である「主文」(例えば、刑事事件では「被告人を懲役3年に処する。」、民事事件では「被告は原告に対し金1,000万円を支払え。」など)を先に述べて、その「理由」を続けて述べるのです。この順番だと、判決が何の結論を言いたいか知ったうえで、その「理由」を知ることができるので、判決の趣旨全体がとても良く理解できます。また、判決書を書く側も、結論を導く理由を常に論理的に考えて書くので、わかりやすいのです。
もちろん、日常会話では、論理的に話すことのみが求められているわけではなく、感情を込めて話すことこそが大事なこともあります。会話自体を楽しむために、結論がないまま話すことも往々にしてあります。ただ、仕事での会話や日常生活でも情報伝達を主な目的にする場合などは、「結論」を先に述べたほうがわかりやすい場面が数多くあります。この春から、新社会人になった人や、これから就職活動で面接に臨む人も多いと思いますので、この話し方のコツを覚えておくと便利だと思います。
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