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あしあと

    一言主5 平和の祈り

    • [公開日:2022年8月1日]
    • [更新日:2022年12月20日]
    • ID:11899

    ※広報ながはまに毎月掲載している市長コラム「一言主」です。

     平和の祈り

     「遺族会も、ほかの団体と同じく高齢化し、また、後継者が少なくなっています。ただ、これは悪いことではありません。それは遺族が増えない平和が続いていることを示しているからです。」この言葉は、県の遺族会の人からお聞きしたもので、意味深い言葉だと感じました。
     過去の戦争で、日本には数多くの遺族が生まれました。遺族会の人々とお話をしていると、父親を亡くされた人が多く、戦後大変ご苦労をされたことがよくわかります。顔も覚えていないという人も多いようです。こうした遺族の人が戦後増えなかったことは、日本のすべての人がかみしめるべきことだと思います。
     今年は、そんな思いを特に強く抱かせる年です。2月以降、国連安全保障理事会の常任理事国のロシアが隣国のウクライナを攻撃するという、信じ難い事態が続いています。ウクライナでは痛ましい状態が続き、市民や戦闘員の犠牲者が増えるとともに、遺族も増えています。外国のこととはいえ、冒頭の遺族会の人の言葉がしみじみと思い出されます。
     平和を実現する手段や過程等については、考え方や立場がいろいろあり、皆が同じ意見になることはそう簡単ではありません。しかし、戦争による犠牲者や遺族をこれ以上増やさない、そのために平和を祈りたいという根本的な願いに関しては、考え方や立場を離れて、皆が一致できるものではないでしょうか。今年は、ウクライナで起こっている事態から、それを強く感じさせられます。市では、8月27日に平和祈念式典を行います。考え方や立場の違いを超えて、今年の夏は皆で平和の祈りを捧げたいと思います。

    会場風景

    ▲長浜市平和祈念式典